インスペクション(住宅診断)
- 1.インスペクションとは
- 2.インスペクションで使う道具
- 3.ホームインスペクションの流れ
- 4.中古住宅購入してリフォーム・リノベーション際に
- 5.中古住宅を購入して住み際に
- 6.中古住宅の診断料金一覧
- 7.新築住宅を安心して購入する際に
- 8.新築住宅の診断料金一覧
- 9.インスペクションのよくある質問
インスペクション(建物診断)とは
「インスペクション」と聞くと耳慣れない言葉かもしれませんが、ざっくりと言えば「建物の健康診断」のことです。その内、住宅専門の調査・診断をホームインスペクションと呼びます。
インスペクションでは、建物の専門家が第三者的な立場から建物を診断、建物の劣化状況や欠陥の有無、改修すべき箇所を見つけてご報告・アドバイスします。またリフォームやリノベーションにかかるおおよそのコストを把握することもできます。
ホームインスペクションは、欠陥住宅紛争の「鑑定」とは違って、不動産業者の責任を追及することが目的ではありません。消費者、不動産業者双方が物件の状態を正しく知ることで、スムーズに売買が行われ、後々のトラブルを減らすことができる役割もホーム新スペクションは担っています。
また、インスペクションは中古物件・建売物件に限ったものではありません。住宅を新築する際にも施工が正しく行われているか、理想的な施工がなされているか、チェックする役目も果たします。
住宅の新築やリフォームでは内装など「目に見える」場所の仕上がりが注目されがちですが、家の性能を支える「目に見えにくい」部分も非情に重要です。中古や新築にかぎらず、きちんとした住まいを手に入れるためには、第三者に寄るインスペクションが欠かせないのです。 |
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インスペクションで使う道具
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オートレーザー建物の垂直水泳精度を計測します。縦横方向にのびる赤いレーザー甲を基準に施工精度をはかります。 これにより、壁の倒れや歪み、床の傾きなどを把握することが出来ます。 |
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精密水平器床や配管の傾斜のより詳細な角度を計測します。 |
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電気抵抗式木材水分計木造建物の柱や土台などの水分の含有率を測定します。木材が十分に乾燥していないと柱や土台に変形が生じる場合があります。含水率が30%を超える場合、カビや不抗菌が発生しやすくなります。 |
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クラックスケール、打診棒コンクリートの基礎周りにヒビが入っている場合、その幅や深さから補修の要否を判断します。打診棒ではモルタルなどの塗り仕上げ材やタイルなどの浮きや剥離状況を確認します。 |
状況に応じて以下の道具を使う場合もあります。
左:サーモグラフィーカメラ:断熱材の状況、熱ロスの位置がわかります。
中:鉄筋探査機:基礎などの基礎コンクリート内の鉄筋の有無や間隔を確認します。
右:ファイバースコープ:壁内などの状況を見ます。
インスペクションのチェック項目
国土交通省が2013年6月に定めた住宅インスペクションガイドラインに基づいた内容で、「外回り」「室内」「床下」「小屋裏・天井裏」「設備」などの部位で、100位上の項目を基本に調査をします。各項目をご覧になりたい方は、よくある御質問のページをご覧ください。
ホームインスペクションの流れ
お申込み
お電話、メール、FAXなど、ご連絡をいただければ、
ホームインスペクションについて詳しくお話させていただきます。
内容にご納得いただけた場合、次の流れに進みます。
必要書類の準備
建物の平面図、立体図などできるだけ多くの参考資料をご用意下さい。
不動産会社(所有者)への連絡
不動産会社(または所有者)へご連絡していただきます。
どのようにご連絡いただくかは、打ち合わせの中でお知らせいたします。
現地調査
日程を調整した後、お客様同行の上、現地の調査を行います。
調査結果の概要は現地でお知らせします。
報告書
調査日より一週間以内に報告書を作成いたします。
今後の住宅購入やリフォーム・リノベーションにご活用いただけます。
中古住宅購入してリフォーム・リノベーション
全国的に人気上昇中のリノベーションや大規模リフォームを実施する前には、もともとの建物のコンディション(状態)を知っておく必要があります。そもそも費用対効果がよくない物件だとすれば、物件の購入から考え直した方がいいかもしれません(購入リスクを低くする)。
インスペクションを行うことで、補強したり交換しなくてはいけない部分や、構造的に取ってはいけない壁や柱もほぼ予測できますので、リノベ・リフォームの改修設計や工事が格段にやりやすくなります。
※やまと建築事務所にてリノベのデザイン・設計を行うことも可能です。 |
中古住宅を購入して住む
いくつかの物件の内見をして、「リフォーム済みみたいだし、ここが良さそうだな…」と思っても、いざ契約の前になると多くの方は「ほんとうに大丈夫かな?」と心配になります。外見はキレイでも中身が傷んでいれば後で困るからです。
そこで、役立つのがインスペクター。建物内外を建築士資格をもったインスペクター(調査員)がチェックするため、一見分からない傷んでいる部分を入居前に知ることができます。もし、劣化している場所が見つかったとしたら、その修繕方法やその費用を知ることができます。契約前に実施できれば、売り手も買い手もお互い納得したうえで契約が可能となります。
また、売買後のトラブルリスクを軽減することが出来るのが大きなメリットです。 |
中古住宅の住宅診断料金一覧
中古一戸建てホームインスペクション(住宅診断)標準コース 65,000円
-屋根裏詳細調査 | +20,000円(税別) |
-床下詳細調査 | +35,000円(税別) |
-耐震診断(一般診断法) | +30,000円(税別) |
-耐震基準適合証明書の発行(耐震診断とセット) | +15,000円(税別) |
※診断方法は「2012年改訂版木造住宅の耐震診断と補強方法」(日本建築防災協会)による一般診断法に拠ります。
耐震診断(単品) 65,000円
耐震基準適合証明書の発行(耐震診断とセット) | +15,000円(税別) |
※診断方法は「2012年改訂版木造住宅の耐震診断と補強方法」(日本建築防災協会)による一般診断法に拠ります。
※建物構造により診断が不可能となる場合もあります。事前調査にて可否を確認いたします。
※耐震基準適合証明書は、診断結果の評点が1.0以上となる場合に発行できるものです。詳しくはお尋ねください。
ご注意!
以下の場合は別途お見積りをさせていただきます。
「建築中」「延べ床面積150㎡以上」「地上・地下合わせて4階以上」「全部・一部賃貸住宅」
「店舗併用住宅」「特定のトラブルがある」
新築住宅を安心して購入する際に
住宅を含め新しく建物が作られる場合は、工事が図面どおりになっているかのチェックが行われています。「設計監理」といいますが、設計者と作り手(建設会社・工務店)が別の場合はそれぞれがチェックし合って工事を進めるため、工事途中のミスを防ぐことができます。一方「設計者」と「作り手」が一緒の場合、つまり同一の会社が設計から施工まで一貫して作っている場合に、チェックが甘くなってしまうケースが出てしまいます。
完成した家が設計図通りのものかどうか、なかなか一般の方には判りにくいものなのでホームインスペクションにより、ご依頼人に代わって建物の完成具合を第三者的立場からチェックいたします。
引渡し前(修正工事前)にインスペクションを実施するため、小さな不具合が見つかったとしても作り手の方からは早急に対応してもらえるため、安心して引渡しを受けて、入居することができます。 |
新築住宅の住宅診断料金一覧
新築一戸建てホームインスペクション(住宅診断)標準コース 65,000円
-屋根裏詳細調査 | +20,000円(税別) |
-床下詳細調査 | +35,000円(税別) |
新築一戸建て工事現場(施工品質)チェック
-構造重点コース(A) 面談+施工途中の現場チェック4回 | 250,000円(税別) |
-総合コース(B) 面談+施工途中の現場チェック7回 | 400,000円(税別) |
ご注意!
以下の場合は別途お見積りをさせていただきます。
「建築中」「延べ床面積150㎡以上」「地上・地下合わせて4階以上」「全部・一部賃貸住宅」
「店舗併用住宅」「特定のトラブルがある」
インスペクションのよくある質問
物件について
Q.ハウスメーカー等の建売住宅でも、注文住宅でも対応可能ですか?
A.どちらも可能です。
Q.住宅でない建物(店舗や事業用建物)も対応可能ですか?
A.可能です。空きテナントの現況調査から、改修すべき部分などが判るため、いろいろな判断にお役立ていただけると思います。
Q.耐震診断のみの可能?
A.可能です。もし診断の結果、構造の評点が低い(揺れに弱い)場合は耐震補強の検討を行うことも可能です。
サービス内容について
Q.調査結果はいつごろわかりますか?
A.調査の結果(概要)は当日、現地にてお知らせします。のちほど報告書が届きます。
Q.報告書はいつごろ届きますか?
A.調査日から1週間以内にPDFファイルでメール送信します。ご要望があれば書面での送付も可能です。
Q.適合証明書の発行はしてもらえますか?
A.「耐震基準の適合証明書」については、発行しております。
(フラット35の適合証明には対応しておりません。)
「ホームインスペクション」+「耐震診断オプション」もしくは、「耐震診断」をご利用いただき、所定の耐震基準を満たした場合に、耐震診断適合証明書を発行することが可能です。詳しくはお尋ねくださいませ。
・ 耐震診断適合証明書発行費用15,750円(税込)
Q.地盤調査報告書を確認してもらえますか?
A.報告書をお渡しいただければ確認いたします。
Q.どのような部分をチェックするのですか?
A.2013年6月に国土交通省が定めたインスペクションガイドラインに基づいた内容で調査をいたします。やまと建築事務所の使用しているチェックリストの一部を抜粋します。
インスペクション(住宅診断)実施時の診断ポイント
【屋外】
基礎のひび割れ・著しい欠損・鉄筋の露出・浮き・剥がれ・蟻道、外壁のひび割れ・欠損・浮き・剥がれ・チョーキング・隙間・腐食・白華 、シーリング材のひび割れ・剥がれ、屋根のひび割れ・欠損・剥がれ・変色やコケの発生・腐食・隙間・ずれ・錆び・浮き・雨漏り、雨樋の破損・著しい変色・つまり・はずれ・ひび、軒裏のひび割れ・欠損・ひび割れを伴う浮き・剥がれ・雨漏り・割れ・腐食 、バルコニーの防水層の破断・支持部分の欠損・支持部分の腐食・床の沈み・床の欠損・床の腐食等・手すりのぐらつき・支持部の腐食等、サッシの周囲の大きな隙間、面格子ぐらつき・サビ・腐食、転落防止用手すり(窓手摺りなど)”手すりのぐらつき・支持部分の腐食等、シャッター・雨戸・網戸の動作不良、外部会談の構造体や支持部の欠損・取り付け部の破損、踏面の腐食・破損、転落防止用手すりのぐらつき、支持部分の腐食等
【室内】
壁、柱及び梁のうち屋内に面する部分および壁面の仕上げの剥れ・腐食・カビ・仕上げ・割れ・欠損・浮き・剥れ・ひび割れ、床の割れ・剥れ・腐食・カビ・染み・めくれ・変色・著しい磨耗・ひび割れ・浮き、天井壁紙等の剥れ・亀裂・腐食・カビ・ひび割れ・欠損、階段の著しい沈み・きしみ・踏み面の傾き、建具(室内ドア等)の動作不良・反り・変形、内部耐力壁の固定ビス間隔(2×4工法)・耐力壁1倍のビスピッチ150超(在来構法)
【床下】
土台及び床組の構造耐力上支障があると思われる部材や接合部の割れ・腐朽・発錆・ 木材含有水分率、基礎のうち屋外に面している立ち上がり部分の基礎立上りのひび割れ・鉄筋の露出が伴う欠損、基礎のうち耐圧盤および屋外に面しない基礎立ち上がり部分の基礎立上りのひび割れ・鉄筋の露出が伴う欠損・防湿処置・腐食を伴う著しい隙間等・ベタ基礎(耐圧盤)・ひび割れ・鉄筋の露出が伴う欠損、束の緩み・浮き・腐食・浮き、災害履歴・漏水等の跡・火災等の跡・蟻害等の跡
【小屋裏・天井裏】
梁桁および小屋組の構造耐力上支障があると思われる部材や接合部の割れ・金物の不足や緩み・腐朽・発錆(鉄骨造)・換気ダクトの接続不良・木材含有水分率(木造の場合) 各階間の天井裏の構造耐力上支障があると思われる部材や接合部の割れ・金物の不足や緩み・腐朽・発錆(鉄骨造)・換気ダクトの接続不良・欠損・漏水等の跡・火災等の跡・蟻害等の跡
【設備】
キッチンの著しい給水量不足・床上の漏水・封水の吸引、または噴出し・給排水全般・換気設備の動作不良、洗面の著しい給水量不足・床上の漏水・給排水全般、浴室の著しい給水量不足・漏水・給排水全般、トイレの著しい給水量不足・床上の漏水・給排水全般、給湯機器周辺の漏水・製造年、電気温水器・機器周辺の漏水、最終枡(敷地内)の著しい堆積物・内部の隙間、火気使用質の火災報知器設置(居室・階段室等) 他
※高所の確認は、1.2メートル程の脚立を使用して安全に確認出来る範囲となります。あらかじめご了承くださいませ。(通常のインスペクションの場合)
調査時間について
Q.調査時間はどのくらいかかりますか?
A.標準コースで2~3時間です。
【屋根裏】詳細調査 (オプション)でプラス30分~1時間、【床下】詳細調査(オプション)でプラス1時間が目安です。
建物の大きさにもよりますので、お問い合わせいただいた後、予想時間をお伝えいたします。
お問合せ・お申込み・キャンセルについて
Q.仮予約はできますか?日時未定でも予約できますか?
A.日時が確定してからのお申し込みとさせていただいております。
Q.電話でのお申し込みは出来ますか?
A.お電話にて一時承りしますが、その後正式なお申し込みは「お申し込みフォーム」もしくは「ファックス」からお願いしております。
FAXの方は申し込み用紙をダウンロード後、印刷してお送り下さい。
Q.申し込みは何日前までにすればよいですか?
A.スケジュールが空いていれば、2日前までにご連絡をいただければお伺いする事が可能です。お気軽にお問い合わせください。
Q.キャンセルについては?
A.ご利用サービス料金のうち、調査などの予定日から起算して、下記の割合でキャンセル料が発生します。あらかじめご了承下さいますようお願い申し上げます。
5日前 ご利用料金の30%
前日 ご利用料金の40%
当日 ご利用料金の100%
Q.料金のお支払いはいつですか?
A.後払いとなります。報告書到着後1週間以内にお願いします。
調査当日について
Q.調査には、自分も同行しないといけませんか?
A.同行をお願いしております。現地で状況を一緒に見ていただいてご説明するためです。なお、ずっと立ち会えない場合は、調査最初と終わりの頃のみお出でいただいております。
Q.仲介業者の立会いはいる?
A.売主様もしくは仲介業者様のお立会いをお願いしております。ずっと立ち会えない場合は上記同様、最初と最後のお立会いでも結構です。